少々古い時刻表が出てきました。
JR九州が特急や急行列車などの優等列車を中心に編集した見開きタイプの時刻表です。
まだ九州新幹線が開業する以前、国鉄がJRに変わって間もないころのJR九州がこの時刻表から感じられました。
鹿児島本線のコーナーでは、西鹿児島駅(現:鹿児島中央駅)発の夜行特急「有明98号」、特急「桜島号」が臨時列車ながら運転されていました。
有明98号は、夜行列車ながら当時の485系を使用していた模様で、座席車のみのタイプ。一方「桜島号」は寝台列車として九州島内のみの運行にも関わらず特急として運転されていました。
この時代は、この時刻表には掲載されていませんが、定期列車の夜行急行として「かいもん号」も寝台車、座席車の混結で運転されていました。当時の九州の年末年始の帰省ラッシュシーズンの夜行列車の需要の高さがうかがい知ることができます。
また日中は特急有明号も豊肥本線水前寺駅始発が設定されていました。
当時は豊肥本線は非電化でディーゼル機関車によって、電源車を連結し485系が入線していたという時代でした。
そしてお座敷列車を使用した臨時列車「急行お座敷くまもと号」の設定もありました。
機関車牽引の客車列車のため、特急とは大差の乗車時間ですが、お座敷列車というサービスが当時には珍しく、国鉄末期からJR初期まで年末年始やお盆の時期に臨時列車として運転されていました。
当時は、JR九州となって使用できる車両数も少なく、いろいろな車両の間合いを使ってやりくりをしていた努力があったものと思われます。
あかいくつ