その昔の景勝地として名高い「金沢八景」ですが、現在でもその名は駅名に残されています。
京浜急行本線と逗子線への分岐駅だけでなく、横浜シーサイドラインへの乗換駅、またＪ－ＴＲＥＣ（総合車両製作所）への授受線を兼ねた配線をもつ駅ともなっています。
歴史のみならず、関東学院大学や横浜市立大学など、学生も多く利用する駅となっています。
平屋状態の駅入口。ラッシュ時は通勤通学の利用者に反して手狭な構内となっています。
本来であれば、横浜シーサイドライン開業の平成元年には駅前の再開発とともに横浜市南部の交通の拠点となるはずでしたが、駅周辺の一部商店のや地主の猛反発により開発はストップ。そして、市の財源は上大岡の再開発や横浜市北部の開発へと注がれた末に、不景気となり金沢八景は地元の人々によって使いづらい駅のままとなってしまいました。
そんな金沢八景駅に対して、一時期京急電鉄も停車する特急列車の大幅削減（日中は快特のみにして通過扱い）などとする処置を行い、一層使いづらい駅へとなりましたが、京浜急行電鉄が株主である横浜シーサイドラインへの利便性を重視して、その後快特を停車させるダイヤへと変更させました。
そんな苦い過去のある、金沢八景駅周辺ですが、ようやく地元の世代交代が始まり、横浜市と京急電鉄などによる再開発事業がスタートすることとなりました。
すでに工事は開始され、未来予想図も現実のものへと動き出している金沢八景駅ですが、この駅が完成すればバスターミナルなどを含め横浜市南部の交通の拠点ともなるべく駅へと変化しそうです。
完成は平成２９年ごろの見込みということで、新しい駅前を含めた駅構想に期待したいと思います。
あかいくつ